この記事では、ブログの筆者である私がどのような経緯で営業からカスタマーサクセスになったのかという話と、カスタマーサクセスで生かすことができた営業のスキルなどをお伝えします。
いま現在、私はカスタマーサクセスになって本当に良かったと思っていますし、営業からカスタマーサクセスにキャリアチェンジした決断は大正解だったと思っています。
キャリアチェンジして良かった点をまとめると次のようになります。
- 年収が大きく上がった
- 経験を積むことができ、転職先の選択肢がとても広がった
- カスタマーサクセス経験者として希少価値が高くなった
- 働き方がめちゃくちゃフレキシブルになった(フルリモート、副業もできる)
- 自分がやりたかった事業成長・売上創出に営業以外の方法でたくさん挑戦できた
営業からカスタマーサクセスへのキャリアチェンジを考えている方がいたら、私の実体験のストーリーも目を通していただけると参考になるかと思います。
新卒1社目:人材業界・新規開拓の法人営業
私は、新卒で人材系のベンチャー企業に営業職として入社しました。そして、BtoB=法人営業で新規開拓をゴリゴリと行う部署・チームに配属となりました。
「ビジネス社会」の右も左も分からない中、営業用のリストを作って、電話をかけて、アポイントをとって訪問・営業する、ということをやり続ける新卒時代を過ごしました。
私自身は営業は得意ではありませんでした。性格的に、自分なりに納得してからでないと動けないタイプだったのです。ほんと営業に向いてませんでしたし、全然結果も残せていなかったです。
「どうしてその売上を追うことにしたのか」「なぜ件数を追うのか」「どうして顧客に優先度をつけるのか」など、営業をしている身からするとごく当たり前のことにいつも疑問を持っていました。
先輩や同期は苦労しながらも成果をどんどん出していく一方で、自分自身は毎月数件しか受注できない状態でした。それでも、周りのメンバーには非常に恵まれていて、意固地な自分の性格に理解を示してくれる人が多かったのが幸いでした。
その後、やっと自分なりに「営業がどういうことなのか」「買ってもらうとはどういうことなのか」が腑に落ちて、目標通りの契約をいただけるようになりました。
営業で”カスタマーサクセス”を体験
そんな営業をやっていたときに今でも覚えていることがあります。当時の自分の営業部には、契約件数にはなぜかカウントされない高価格の商材があったのです。
自分で発見したお客様の中に通販会社さんがあり、私はその企業のことが純粋に好きでした。その企業の人材採用に関して自分なりに調べたり、土日に実際の選考説明会を見させてもらったりもしました。
その過程で、良い企業なのに会社の魅力が外に伝わっていない、採用がうまくいかない悩みがあるということが分かりました。
私は、自分なりに仮説をプレゼン資料にまとめ、その企業の担当者の方に、契約件数にはカウントされないけど高価格の商材を提案することにしました。なぜなら、純粋にそれが解決策になると思ったからです。
結果、その通販会社さんはそれを喜んでくれて、通常の商品より3.5倍くらい高い高単価の商材を契約してくれました。そしてさらに採用の結果が出て、その後も契約を継続してくれることになりました。
自分の営業成果にはカウントされてないんですけど(金額としては貢献してますが)、自分としては残念な気持ちとかは一切なく、他の誰もが売ったことのない商品を売れたこと、自分の独自の動きで喜んで買ってもらえてかつ実際に採用成功したことが非常に嬉しかったのを覚えています。
その後、会社を退職するとともに、事情があって少しばかり社会人を休憩することになりました。しばらくして「改めて仕事に就いて頑張っていこう」と思って転職活動したときに、出会ったのが「カスタマーサクセス」でした。
中途2社目:SaaSベンチャーのカスタマーサクセス
転職活動をしていたときに私は悩んでいました。
「営業職をもう一度やるか、カスタマーサクセスをやってみるか」
この時の転職活動で感じたことは、世の中では『THE MODEL マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス』という本のナレッジが実現されて、営業職(セールス職)が分業化されていたことでした。
自分自身が営業をやっていたときは、まだ自分で営業リストも作るし、電話やメールでアポイントを取って、訪問に行って、商談して、ナーチャリングもして、契約を獲得していくという全てのプロセスを1人で行っていました。
それがインサイドセールスという新しい内勤型営業職が求人としてもかなり増えていて、フィールドセールスと分業することで、営業活動をより生産的なものにする世界観になってました。
大体の企業では、フィールドセールスになるためにはインサイドセールスをまず経験するという道筋になっていて、自分はインサイドセールスが本当にしたいのか…少しばかり疑問に感じてしまいました。
また、自分自身は、営業としてブランク期間を持ってしまった身でもありました。
営業職を辞めていた間、他の人はずっと営業を続けていました。その人たちはその期間でより営業のスキルを高めています。自分はそこで競っていくことができるのか自信がありませんでした。
これらの背景から、インサイドセールスとしても、フィールドセールスとしても、自分が価値を発揮できるとは思えなかったので、営業職を諦めることにしました。
そんな中でカスタマーサクセスに出会う
とてつもない成果があったわけではないですが、それなりに営業をやってきた自負はありました。そして、人とコミュニケーションをとって、自分や商品を信じてくれて買ってもらうことや、それでお客さんも喜んでくれることが好きでした。
求人を見る中で、インサイドセールスと同じくらい目にしたのが「カスタマーサクセス」でした。カスタマーサクセスも非常に新しい職種で、IT業界の中でもSaaSやサブスクリプションという業態のビジネスモデルを持つ企業でかなり募集が出ている職種です。
カスタマーサクセス職について調べていくと、解約率を下げたり(契約期間を長くしたり)、アップセルやクロスセルも顧客に提案していくことで、事業成長や売上・利益の創出に重要な役割を果たすことができるポジションであるということが分かりました。
カスタマーサクセスから「売上」を作り出す
0からアポイントを取って契約を獲得する「前の工程」の営業職ではなく、契約をしてくれたお客さんから継続契約や追加契約を獲得していく「カスタマーサクセス職」として、会社の売上・利益の創出に貢献することもできると思ったのです。
それが、自分の営業の経験をカスタマーサクセスで生かしていく道が見えたときです。先ほどの通販会社さんの話は営業の話だったけど、別の観点で見ると、自分なりの「カスタマーサクセス」だったなとも感じました。
カスタマーサクセスは、お客さんに本当に喜んでもらえて、それが自社の利益に繋がるということにフォーカスできる仕事だと思いました。
営業からカスタマーサクセスにキャリアチェンジするときに活かせるスキル
営業からカスタマーサクセスへとキャリアチェンジで活かすことができたスキルは下記です。
- 顧客との関係構築スキル
- 顧客とのコミュニケーションスキル
- 顧客管理(商談フェーズ管理)のスキル
- 目標数字達成のマインドセット
- ニーズ探索やヒアリングのスキル
- 解決策の提案スキル、プレゼンテーション作成スキル
カスタマーサクセスには営業職以外からキャリアチェンジする人も多くいるので、思っているよりも、顧客に一歩踏み込んでヒアリングしたり提案したりするスキルは活かすことができます。また愚直に数をこなすマインドセットも活かすことができました。
営業からカスタマーサクセスにキャリアチェンジすると「最強」になる理由
どんなビジネスにおいても、営業・セールスは非常に重要なスキルです。ただ今後はカスタマーサクセスという考え方が、IT業界のSaaS分野だけでなく、様々な業界で同じように重要になると考えています。
営業・セールスを身につけた上で、契約した顧客の契約維持や契約金額を最大化させる経験を積む。それはビジネスをより永続させ、安定化できる経験・スキルを身につけたということになります。
つまり、最初の契約で売上を作る方法も知っていて、契約後もさらに売上を作っていく仕組みを作ることができる人材になれるということです。今後どんな業界に移ったとしても使える経験・スキルになると考えています。
営業視点でカスタマーサクセスを見ることができ、カスタマーサクセス視点で営業を見ることができる人材は、分業化が進む世の中では、両方の視点や気持ちがわかるということだけでも非常に貴重になります。
営業からカスタマーサクセスへキャリアチェンジして実際どうなった?
結論、営業からカスタマーサクセスにキャリアチェンジして大正解でした!
営業からカスタマーサクセスに転職して、非常にたくさんのことを経験することができましたし、そのおかげで年収も高くなりました。
- カスタマーサクセスの立ち上げに関わり、CSメンバーが7名から80名以上の組織になる過程を経験することができた
- セールスの経験を生かし、アップセルやクロスセルの提案を行うチームを率いて、会社の売上を高めることができた
- 毎年数千人が視聴するWEBセミナーの仕組みを0から構築したり、既存顧客のデータ分析とスコア設計をした
- マネージャーという管理職も経験することができた
カスタマーサクセス職はまだまだ発展段階の新しい職種で、これから色々なキャリアパスが生まれてくるタイミングです。世の中でも「カスタマーサクセス」のニーズは日に日に高まっており、求人募集も増えています。
「営業を続けた方がいいのかな」と感じていたら、
ぜひ「カスタマーサクセス」という職種 について知ってみてください。
カスタマーサクセスのキャリアを知るおすすめの手順
① カスタマーサクセスの年収を知る
② 営業とカスタマーサクセスの違いの詳細を知る
③ 気軽に質問・相談する
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