カスタマーマーケティングとは?経験者が解説!どんな人が向いているか?やりがいやキャリアパスは?

カスタマーマーケティングとは何か カスタマーサクセスの職種
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カカオ

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カスタマーマーケティングとは、カスタマーサクセスにおける業務の1つです。またその業務を担うチームを「カスタマーマーケティングチーム」と呼びます。

カスタマーマーケティングとは、すごい大きな言葉で言うと、「顧客が成功(サクセス)できる仕組みを作ること」です。具体的には、顧客の成功(サクセス)を後押しする情報やコンテンツを、顧客に広く届けて働きかけていく業務を担います。

カスタマーマーケティングは、カスタマーサクセスの中でも比較的新しいポジションです。日本においてもこの職種・ポジションを用意する会社が増えてきています。
今回の記事では、カスタマーマーケティングとは何かについてお伝えしてきます。

カスタマーマーケティングとは、既存顧客に「カスタマーサクセス」を実現してもらうためのマーケティング活動のこと

マーケティング活動は「売れる仕組みを作ること」と説明されることがあります。カスタマーマーケティングは「サクセスできる仕組みを作ること」と説明しても過言ではないでしょう。

既存顧客に対する全てのマーケティング活動を指すため、新規顧客を獲得するマーケティングとも異なります。契約を継続してくれる、サービス・プロダクト利用を深めてくれるようにマーケティングを実施していきます。口コミを通して他の見込み顧客を集めてくれるように働きかけることもあります。

カスタマーサクセスを実現する上で、1対1でコミュニケーションをとっていくカスタマーサクセスマネージャーの存在は非常に重要です。しかし、顧客数が増大すると、どうしても全ての顧客にタッチするというのが難しくなります。
その時に、既存顧客に向けて役立つ情報・活用を促進する情報・やる気を引き出す情報を広く提供していくことが大切になります。目的に合わせたあらゆる手段を検討し「サクセス」のための情報発信を行うことがカスタマーマーケティングの役割になります

カスタマーマーケティングの仕事をまとめると…

  • 既存顧客に向けて、活用を深めたり、やる気を引き出したりする情報発信を行う。
  • 成功顧客に取材をして事例を作ったり、活用方法を学べるコンテンツを作ったりする。
  • メール、セミナー、動画、DM、サイト構築、コミュニティなどあらゆる手段を検討して、既存顧客に情報を届ける。
  • 既存顧客への情報発信のスケジュールや情報量を管理・コントロールする。

世の中のマーケティングが「様々なビジュアルや情報やコンテンツを通して顧客の購買意欲を高めて行動してもらうこと」を目指すのと同じように、カスタマーマーケティングも「様々なビジュアルや情報やコンテンツを通して顧客のサクセスへの意欲を高めて行動してもらうこと」を目指します。

カスタマーサクセスという文脈でいうと、「期待」を持たせるだけでは不十分で、実際に「サクセス」ができる現実的な道筋も示していくことが大切です。そこが「買ってもらうためのマーケティング」と少し異なってくるポイントになると思います。

カスタマーマーケティングに向いている人

  • 文章、プレゼンテーション、動画、チラシなどのコンテンツを作ることができる人。
  • リードを獲得するマーケティングから、契約後の顧客のサービス・プロダクト利用を促進するマーケティングに挑戦したい人。
  • MAツールを使ったマーケティングの自動化が得意な人。
  • データの分析が得意な人。
  • 1対1のコミュニケーションではなく、1対多のコミュニケーションを通じて顧客に大きなインパクトを出したい人。
  • 社内の各部署・チーム内の調整やコミュニケーションが得意な人。

リード獲得マーケティングと違い、対象となる顧客は目の前にいます。最低限、電話やメールなどですぐにでもアプローチできます。しかし、目指すところは顧客の「サクセス」であるため、単純に広告運用を最適化していくということではなく、どのような顧客にどのようにアプローチしていくかを自ら企画して実行していく力が必要になります。

カスタマーマーケティングに向いていない人

  • コンテンツ企画やコンテンツ作りに興味がない人。
  • 自分で、成功となる指標や重要なKPIを考えることができない人。
  • 1対1のコミュニケーションが好きな人。
  • 社内の各部署・チームと折り合いをつけながら物事を進めることが億劫な人。

与えられたKPI、決められたある特定の枠組みや手法で機械的にマーケティングの作業をやってきた人は、カスタマーマーケティングには向かないと思います。またとにかく予算を使って認知度やリードを獲得するというマーケティング好きという方も向かないと思います。

カスタマーマーケティングの仕事をするとどんなメリットがあるか

カスタマーマーケティングはまだまだ発展途中の役割です。時にはオンボーディング中施設へのマーケティング、時にはアップセルやクロスセルのマーケティング、あるいは、特定セグメントの活用度向上のためのマーケティングなど、カスタマーサクセスの中でもどんな目標・KPIを追っていくかは状況によって変わります。

自分自身の顧客理解力、企画力、そして実行力が試されます。新規の獲得で終わりではなく、その先にある既存顧客の「サクセス」を実現するまでの仕組みを構築できると市場において高く評価されるでしょう。

カスタマーマーケティングの求人例

カスタマーマーケティングキャリア採用 募集要項 | 採用情報 | サイボウズ株式会社
カスタマーマーケティングの募集要項です。それぞれの職種概要や勤務地、給与、採用情報、選考フローについて掲載しています。

こちらの求人では、「マーケティングの実務経験が3年以上(B to B、B to C 問わず)」に加えて、「お客様の業務課題への共感力、想像力があること」や「あいまいな中でも進めていける力があること」とありますね。カスタマーマーケティングが、カスタマーサクセスに根ざしていて、かつこれから発展していく途上にある感じが伝わってきますね。

また歓迎条件の中で「ファンマーケティングの経験」とありますが、これは今カスタマーサクセス界隈の中で既存ユーザーをファン化させる動きが活発になってきている背景もあります。ユーザー同士が関わり合い・啓蒙し合うユーザーコミュニティを運営していく企業も少しずつ増えてきています。

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こちらの求人では、「カスタマーサクセスまたは無形商材の提案型営業の経験」と「イベント/セミナー/カンファレンス等に関する企画運営の経験」でマーケティングの経験は問われていません。そして、「立ち上げたての組織のため、ゼロベースで新規施策の企画運営を行うことができます」とあるように、こちらの企業でもまだまだこれから試行錯誤しながら発展させていくフェーズのようですね。

カスタマーマーケティングへのキャリアパス

カスタマーマーケティング担当になるためのキャリアパス・ルートはいくつかあります。

まず1つは、その企業の中でカスタマーサクセスマネージャー(CSM)になり、その後カスタマーマーケティングへ異動する(もしくは立ち上げる)という流れです。

ただこのときもし自分に「マーケティング」の経験がない場合、立ち上げを1人でやるのは難しいと思います。何かしらの「マーケティング」経験のある他の人と一緒に立ち上げる方が好ましいです。カスタマーサクセスを理解していても、網羅的にマーケティング施策を考えていくというのはまた違ったスキルになるからです。

そして、もう1つの方法は、マーケティングの経験がある上で、ダイレクトにカスタマーマーケティングになるというキャリアパスです。この経路で行く場合、スキル用件は比較的合いやすいですが、一方で注意が必要なのが、「カスタマーサクセス」と「顧客」の理解も必要ということです。

「広告運用できます」「予算を効果的に使えます」というだけでは、カスタマーマーケティングはできません。いかに顧客をロイヤルユーザー化・ファン化させていくか、いかに活用度が低いユーザーを効果的に支援できるか、最適化の前に、答えがなかなか見えない中で企画していくことが必要になるからです。

カスタマーサクセスマネージャーを通さないキャリアパスの場合には、必ず転職希望先の企業の顧客やカスタマーサクセスについて理解を深めておきましょう。

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