アップセル・エクスパンションとは?経験者が解説!どんな人が向いているか?やりがいやキャリアパスは?

アップセル・エクスパンションとは何か カスタマーサクセスの職種
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カカオ

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アップセルとは、カスタマーサクセスにおける職種・役割の1つです。Upsell / Upselling が英語の語源になります。またその業務を担うチームを「アップセルチーム」と呼びます。

アップセルは、一言でいうと、カスタマーサクセスの中でも「攻め」となる業務に当たります。

カスタマーサクセスの主な目的は、サービス・プロダクト利用者の継続率を最大化することです。顧客がサービスを利用する上で発生する問題や課題を解決したり、正しくプロダクトを利用できるようにフォローしたりとカスタマーサクセスには「守り」のイメージが強くあります。

その中でも、アップセルは、顧客に対して現在の契約よりもワンランク上の契約や、追加でオプション商品やサービスを契約してもらえるように働きかけていく役割です。
今回の記事では、アップセルとは何かについて分かりやすく解説します。

アップセル・エクスパンションとは、1顧客あたりの契約金額を高めること

アップセルという言葉は、「より高いものを買ってもらうこと」という英語”Upselling”が語源になっています。イメージとしては、「1つ上のランクのプランを契約してもらうこと」「より高価なものを買ってもらうこと」を意味します。

カスタマーサクセスにおいては、厳密にはこの「アップセル」だけでなく「クロスセル」というアクションも発生します。クロスセル(Cross Selling)とは、「別の商品を抱き合わせて販売する」ということです。
ですので、グレードアップを狙った「アップセル」と他商品を組み合わせて売る「クロスセル」を含めて、総合的な役割の名称として「エクスパンション」と呼ぶこともあります。
エクスパンションは、「拡張・拡大」を意味する”Expansion”が語源です。

ここでは、広義の意味で「アップセル(エクスパンション)」と使いますが、どちらの名前でも「1顧客あたりの契約金額を高めること」という役割を指します。

アップセル・エクスパンションの仕事をまとめると…

  • 既存顧客に対して、より上位のプランを提案したり、他の商品やサービスを提案する。
  • 上位プランや他商品に興味を持った既存顧客に定期的に連絡を取りフォローする。
  • 申込や受注に向けて、どの顧客がどのような状況にあるのか(検討段階なのか、稟議を上げてもらっているのかなど)を管理する。
  • 承認・合意を取り、契約を締結する。

アップセル・エクスパンションというのは、既存顧客に対する深耕営業と同じとも言えます。少し違いがあるとすれば、アップセル・エクスパンションは、対面での営業・セールスのみに限らず、お客さんが自ら新しいサービス・オプションを追加してくれる仕組み自体を考えていくことも役割になります。

また、単なる商品やサービスの押し売りにならないように、カスタマーサクセスという観点をぶらさずに、提案を行っていくことが重要になります。

アップセル・エクスパンションに向いている人

  • 顧客の成功や変化を喜ぶことができる人。
  • セールスの経験がある人。営業が好きな人。
  • 契約後の継続利用にも責任を持って、顧客にサービスや商品を提供できる人。
  • 相手の深いニーズを探り、適切な方向へ導くことができる人。

アップセル・エクスパンションは、カスタマーサクセスで売上・利益を高めていくアクションであり、その企業の成長をより加速させていく重要な役割を担います。単純に契約を取るだけでなく、いかにその先に顧客の成功を見据えられるか、先方の利益とこちらの利益をしっかりとバランスさせることを意識するところが一般的な営業とは異なる難しいポイントです

アップセル・エクスパンションに向いてない人

  • セールスや営業が好きではない人。
  • 相手の状況を理解するのが苦手な人。
  • 短期的な売上にしか興味がない人。
  • 契約後の継続利用にも責任を持てない人。

アップセルはカスタマーサクセスの中でも「攻め」にあたる業務になります。カスタマーサクセスを大前提にしつつも、顧客に一歩踏み込んでいって追加サービスやオプションを提案していくことになります。相手の懐に入るのが苦手、何かを積極的に提案するのが苦手、という人には少し難しいかもしれません。

アップセル・エクスパンションのやりがいやメリット

アップセル・エクスパンションは、会社の売上・利益の柱の1つになります。カスタマーサクセスから売上・利益を生み出していけると、会社としては営業の新規獲得だけに依存せずに良くなり、会社の業績は非常に盤石なものになります。

カスタマーサクセスでは顧客の継続利用がまず第一に大事なことになりますが、そこに加えて、アップセル・エクスパンションの経験があって会社の売上・利益の増加にも貢献したことがあると、CSMとしてさらに評価されるようになるでしょう。

カスタマーサクセス アップセル・エクスパンションの求人例

https://www.kandc.com/jobinfo/1029812/

こちらの求人では、やはり何かしらの営業経験がスキル要件に入っていますね。そして「求める人物像」のところに「顧客志向」ということが書かれています。これは、カスタマーサクセスのアップセルに独特の人材要件だと思います。

募集終了しています

こちらの求人では、アップセルではなく「エクスパンション担当」となっています。なので、単純なアップグレードだけでなく、他のサービスなども含めて幅広い提案を行うチャンスがあると考えられます。

また「所属チームは「セールスグループ」となりますが、既存のお客様の更なる利便性提案にコミットする「カスタマーサクセス」の概念を元に活動します。」とありますので、所属はセールスになります。ですが、こちらでもやはりカスタマーサクセスという考え方が大前提となっていますね。

アップセル・エクスパンションへのキャリアパス

アップセル・エクスパンション担当になるためのキャリアパス・ルートはいくつかあります。

まず1つは、その企業の中でカスタマーサクセスマネージャー(CSM)になり、その後アップセルへ異動する(もしくは立ち上げる)という流れです。

ただこのときもし自分に「営業・セールス」経験がない場合、立ち上げを1人でやるのは難しいと思います。「営業・セールス」経験のある他の人と一緒に立ち上げる方が好ましいです。カスタマーサクセスを理解していても、売上を上げにいくというのはまた違ったスキルになるからです。

そして、もう1つの方法は、営業・セールスの経験がある上で、ダイレクトにアップセル・エクスパンションになるというキャリアパスです。この経路で行く場合、スキル用件は比較的合いやすいですが、一方で注意が必要なのが、「カスタマーサクセス」と「顧客」の理解も必要ということです。

「営業できます」「売上作れます」というだけで単独行動で業務を進めていくことはなかなかできません。カスタマーサクセスでは、チームプレー・協力プレーで物事を進めていくことが多いからです。詳細は是非こちらの記事にまとめているので、、ぜひ読んでみてください。

営業・セールス職から、直接アップセル・エクスパンション担当になるキャリアパスの場合には、必ず転職希望先の企業の顧客やカスタマーサクセスについて理解を深めるようにしましょう。

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